いい大学に入ったら自動的にお金が入ると思っていました

いい大学に入れば、自動的にお金が入ってくると思っていました。



学制を知ったのは、小学校に上がるときでした。幼稚園の次は小学校と知り、じゃあその次は、その次はと親に尋ねると、最後には大学があると知りました。そのとき、大学受験は全国の人たちと競争する受験戦争を勝ち残らないといけないと知りました。

数年経つと、TVアニメ「クレヨンしんちゃん」には過酷な浪人生活を送る四郎くんがしんちゃんに勉強の邪魔をされていました。高校生クイズでは博識な高校生たちが日本一のクイズ王を目指して闘い、その多くは東大に受かっていきました。また、毎年1月のニュースではセンター試験が始まったのだと報道され、3月のニュースでは東大合格した勝者が胴上げされていました。

一生懸命勉強してきて、がんばって受験勉強を勝ち抜いた人たち、とても優秀で、英語や数学ができる人たちは、きっと国の宝なのだろうと思っていました。明日の日本を、世界を担う期待の星だろうと思っていました。

紆余曲折ありましたが、僕もいい大学に入学しました。入学後、しばらく経つと、競争はまだ続いていることがわかってきました。むしろ、競争は激化して熾烈を極めていました。高校生クイズや数学オリンピックは序の口でした。政府や大学のプログラムに採用されたり、コンテストで優勝していたり、総長賞をとったり、課外活動で優秀な成果を残したり、スピーチコンテストで優勝したり、表彰されていたり、留学して履歴書に箔をつけたり、起業をして売却していたり、帰国子女で三ヶ国語が話せる学生がいました。学生の能力は競争を勝ち上がれば上がるほど、青天井にインフレしていきました。

そして、その大学ですら、周りの学生のほとんどは、卒業後、周りが、少なくとも僕が、羨むような楽で安定な生活を送っているわけではありませんでした。幼い頃から、僕は、日本で一番優秀な大学に入った人たちには、それはもう、天才らしい道が、人生が拓けているのかと思っていました。研究をして世の雑事から離れたり、世の中を動かしたりして、お金もたくさんもらえるのだろうと思っていました。でも、実際は違いました。

周りの学生の多くは就職という道を選びました。想像もつかないような類まれなる天才的人生なんてのは、幼い私の幻想にしかなかったようでした。皆さん、やっとこさっとこ有名企業に入るのですが、入るまでの競争も大変そうでした。そして、入ったからといって、給与も高いわけではないのですね。大卒の平均初任給が20万円、大学院の平均初任給が22万円らしいのです。僕の優秀な友人を見ても、多くはその横並びの給与もらって働いています。そこから、税金、保険料や年金を差し引かれ、さらに安くない家賃も収入から出ていきます。すると、日々のパンは食べられるけど、その程度のお金しかもらえません。たまに交際していれば、貯金もできない金額でした。就職で難関とされる企業や、同世代が憧れる会社に入ったからといって、必ずしも経済的に自由になるわけではないことがわかったのは、大学に入って数年経ってのことでした。経済的に自由になるためにも、あくせく働かないといけないようでした。自由というのは高いものです。

そんなことを、20年ほど前に流行した書籍『金持ち父さん貧乏父さん』を読んでいて、思い出していました。しかし、今知ったのですが、著書ロバート・キヨサキさんは三年前に三度目の破産申告していたのですね。お金って難しい。この本の書評は後日書きます。

コメント

  1. 高い給与は、利益の大きい会社なら払えるわけです。
    賢い研究者であっても、利益が出なければ会社が高級払えません。
    それが資本主義です。
    でも、自分のやりたいことができるなら食べていけるくらいプラスαでも良いかなとも思います。私は会社で工学者(エンジニア)になって口先だけの理学者だけではできない動くものを作りたいと思った。個人ではお金がかありすぎる。そこで会社でやっている。途中、事業部で働くか研究所で働くかの選択があったが、研究所を選んだ。新しいものを作れるので選択には後悔していないが、研究所で出世は大化けしない限りない。それは、千三つ(0.3%)と言われている。研究員の99.7%は夢見て終わる。
    私の周りには、東大、京大、阪大がゴロゴロいる。話せば皆優秀だがそんなに出世していない。
    ■会社が出世させ高級を払う人は、会社の利益に貢献する人!。
    PS.「著書ロバート・キヨサキさんは三年前に三度目の破産申告」,知らなかった。

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    1. 思っていたよりも大変でした。0.3%しか夢描いたようにうまくいかないとは知りませんでした。入学したら、必ずしも研究の分野に限らずとも、あとは自然とうまくいくような気がしていました。逆に、そう思っていたからこそ、がんばれたのかもしれませんが。

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