書評: 二宮和夫編(2010)『現代物理学の世界 トップ研究者からのメッセージ』(講談社)



対象

最近の物理学全般を手っ取り早く知りたい人。特に進路に悩む教養学部生。

内容

素粒子、物性、宇宙、量子応用などの分野で活躍する19人の研究者が個別に自身の分野の概説、研究人生の振り返り、若手への期待などを綴った本。執筆者によって文の不得手はあるが、数式はほとんどなく、分量も多すぎず各分野がどういったものかを大まかに知るのに容易い本。

感想

個人的な好みのせいだろうが、特に素粒子と宇宙の分野に迫力を感じた。みな子どものころから物理学者になるのを疑っていなかったと話しており、そのような子供心を失わずに大人になり研究者になったのだろう。良くも悪くも、人生に覚めることなく、子どもなのだ。アイドルを夢見る女の子や野球少年に似たものを感じた。終章で伊藤氏 (九大応用力学研究所教授) がいいことを言っているので引用した。

  1. 才能とは努力できる能力であること
  2. 人より秀でるためには人並みのことは一応全部できる一般人であること 
  3. 常に好奇心を失わないこと 
  4. 従来の考えに囚われず変化すること 
  5. できないことに挑戦すること 

(伊藤早苗 九大教授)


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